無申告・期限後申告と融資との関係
こんにちは。札幌の税理士の吉田です。
今日は無申告・期限後申告と融資との関係についてです。
融資申し込みができない
日本政策金融公庫や地銀、信金などの金融機関の場合、事業性融資を受けようとしても100%通りません。
当然ですが、お金を借りる審査で「決算書」が必要になるからです。
また、個人で申し込むカードローンやローン会社、消費者金融など(いわゆる金利が高い個人向け融資)も、個人所得がないので難しくなってきます。
※個人なら確定申告されてない、法人なら給与支払い報告書を市町村に提出していないため。
まずこれは早急に申告し解決すべき問題です。
事業性融資は税金を支払うためには借りれない
事業性融資を申し込む場合、その資金使途(使い道)が問われてきます。資金使途は2つですが、運転資金と設備資金です。
税金の支払いのためというのは、運転資金・設備資金いずれにもなりません。
また、税金の滞納がある状態では、まず貸してくれません。
※未納の税金は決算書に記載されますし、納税証明を取れば未納と載ってきます。
消費者系のカードローンや消費者金融は貸してくれるかも
事業性融資が難しいので、消費者系のカードローンや消費者金融に申し込む方もいると思います。
個人に対する融資では、資金使途(使い道)は問いません。会社の事業資金で使うのも良し、個人旅行に行っても良しです。当然税金の支払いに充てても何も文句は言われません。
ただ、そういったローンの金利は高いです。事業性ローンは保証料込みでも3~4%程度ですが、こういったローン金利は15%でも全然不思議じゃありません。
300万円借りたとして、年間の金利が45万円もかかるわけです。これでは返済額を大きくしないと、元本の減るスピードが遅すぎていつまでたっても返済しきれません。
「国税の徴収が厳しくて・・・」
という方もいますが、消費者金融も取り立てが厳しいです。安易に消費者金融から借りて国税に支払うということはお勧めしません。
(ただ、延滞税と金利との有利選択はあるかも知れませんが)
消費者金融から借りると信用情報に記載されるようですし。
一方、国税でも一括払いのみの対応ではなくて、分割払いも認めています。
まずは国税に相談に行かれた方が良いかと思います。
早めに申告し、納税し、事業を大きくしましょう
無申告の会社や事業主でも、それを乗り越え申告し、納税義務もきちんと果たした方は、再度申し込みができます。
決算書、代表者の源泉徴収票、納税証明、所得証明、どれもきちんとしたものが出ます。
無申告を乗り切ることで、融資のチャンスも広がってきます。